現在、我々の生活は非常に高度な文明に支えられている一方で、増え続ける人口を支えるための食糧問題や人類が長寿を全うするための健康問題は喫緊の課題となっています。この問題解決の鍵を握っているのが、炭素、水素、酸素、窒素原子などで構成されている生命分子です。生命分子は、分子レベルや細胞レベルから生命活動そのものに及ぶあらゆる局面に影響しています。生命現象の諸問題解決のためには、これを深く理解しそして使いこなす必要があります。しかし、この生命分子に関する研究は医・理・農・工・獣医学分野でそれぞれ目覚ましい発展を遂げたものの、食糧問題や健康問題をはじめとする融合型の課題を解決に導くことができる優れた技術の創出には学問分野の垣根を越えたブレークスルーが必要です。すなわち、「生命分子」をキーワードに各専門分野を相互に接続する「インターネットワーク」の構築が不可欠です。そこで、学内9名から成る若手研究者を集結した「生命分子インターネットワーク」拠点を山口大学に形成することとしました。
本拠点「生命分子インターネットワーク」から生み出される生命分子学を育みつつ、将来的には、国内外の若手研究者が山口に集える「生命分子インターネットワーク」のさらなる整備拡張、次世代の日本の科学技術を支える学生に対して生命分子学の教育展開を図ることで、山口を象徴する学際的国際研究拠点とすべく、構成員一同取り組んで参ります。